現在は質の高い歯科治療・予防で世界をリードしているスウェーデンですが、50年ほど前までは日本よりも虫歯が多い国でした。
虫歯や歯周病などによって口腔内の状況が悪化すると、将来的に糖尿病や脳疾患、心疾患などの深刻な疾患の発症・悪化のリスクが上昇し、国家予算に占める医療費の高騰につながっていることが問題視され、スウェーデンでは国をあげて『う蝕(虫歯)根絶』に取り組むようになりました。効果的な治療・予防法が登場し、スウェーデン国民の口内ケアに関する意識も高まったことで、現在では虫歯や歯周病ゼロも視野に入った歯科予防先進国となっています。
特に重視されているのは、虫歯と歯周病の科学的根拠(エビデンス)に基づいた治療・予防、歯を不用意に傷つけない処置であり、プラークコントロールと呼ばれる歯磨きの徹底した改善や定期的なプロフェッショナルケアによって、天然歯を快適に使える状態をより長く維持することです。
なお、歯磨きの徹底した改善には、歯磨き指導(TBI)と口腔衛生指導(OHI)があります。こうした指導は日本では子どものためのものと誤解されていますが、実際には成人にも不可欠です。プロである歯科医師や歯科衛生士も定期的なチェックを受けて無意識に癖ができて磨き残しになっていないかを確認しています。成人は虫歯予防だけでなく、歯周病予防と進行防止にも歯磨き指導(TBI)と口腔衛生指導(OHI)が重要になってきます。当院では年齢に関わらず丁寧な指導を行うことで、上手なセルフケアができるようにしています。受けたことがない場合も、お気軽にご相談ください